小学校の時の母との思い出。
友達の誕生日会に呼ばれた時に、出された料理が手巻き寿司だった。
初めて食べた手巻き寿司は、いろんな具を好きに巻いて食べるという感覚が楽しくて、すごく気に入ってしまい、今度の自分の誕生日には、手巻き寿司を作って欲しいと母親にお願いした。
そして、自分の誕生日が来て、仲の良い友達を数人、家に招いた。
しかし、当日友達全員が来れなくなり、すごく残念に思っていたところ、母親が朝から仕度してくれていた料理が出てきた。
私は、「手巻き寿司を作って欲しい~」と言ったつもりだったが、
そこに出てきたのは、巻き寿司だった・・(節分の時に食べる太巻きみたいなやつ)
おそらく、母親は手巻き寿司など見たことなかったのだろう・・聞き違いして作ったものだったが、私は、「これじゃないよ・・」とは言い出せなかった。
テーブルにずらっと並んだ巻き寿司と料理。
誰も来ない部屋に母と私の2人だけ・・
普通なら侘しく思うかもしれないが、とても幸せだった・・・
仕事で忙しく、ほとんど構ってくれない母が一生懸命に作ってくれた料理を誰にも邪魔されず、2人で楽しく食べる時間がいとおしくてならなかった。
それが、2人で食事した唯一の母親との思い出です。
今日約1年ぶりに母親に会いに行きます。嫌な想い出もたくさんあるのに、一番に思い出すのはこんな良い想い出だったりする。人間の脳は、良い想い出だけを記憶させて、いつまでもそのことを感謝するように出来ているんでしょうね・・
感謝できる人がいるって有り難いことです。