私が子供のころ。
母親の口癖は、「男のくせにだらしない!あんた悔しいと思わんのか!!」だった。
小中高と、事あるごとに同じ言葉で説教されたが、
不思議と『悔しい』という感情には一度もならなかった。
何をやってもビリに近い成績で、だめだめな子供だった私は、
「どうせ頑張っても、たいして今より良くはならない。頑張るだけ損じゃないか」
「がんばって一番になったところで、何が変わるのだろう」
などと考えるばかりで、いっこうに努力をしないでいた。
そんな私にも、社会に出て転機が訪れた。
勉強もスポーツも芸術も何一つ得意分野のなく、好きになれることがなかったが、
『営業の仕事』だけは、好きになった。
好きになると、努力をするようになる。いろんなことを試し、人の真似をし、自分に足りない
ことを補うようになってくる。
そして、それでも成果が出ないと
悔しくて悔しくてたまらなくなる・・・
こんな何の取柄もない自分が、情熱を注げるものができ、
『悔しい』と感じることができるようになった。
自分でも驚くほどの心境の変化だった。
今の自分は、仕事においては『負けず嫌い』になったと思います。
それは、『負けると悔しい』ことを経験して知っているから・・
もし今、成果が出せずにいる人がいたら、
『悔しい気持ち』になって欲しいと思います。
かつての私が、そう言われても悔しいと思わなかったように、
悔しい気持ちになるためには、人並み外れた努力をしなければならない。
努力と成果に差が開いた時に、人は悔しがるのである。
さあ、悔しがるために努力をし、努力をするために今の仕事を好きになろう!
そして、悔しさをバネにして成果を出そうではないか!!
誰にでもチャンスは平等にある。
そのチャンスは、『悔しい気持ち』を持つ人間だけが生かすことができるのだと思います。